「三国街道」とは、かつて江戸(現:東京)と越後(現:新潟県長岡市寺泊地域)を結ぶ交通路として利用されていた日本の主要街道でした。日本の有名武将、上杉謙信が関東遠征に行く際に利用したとも言われています。
新潟で旧三国街道を巡る有名なスポットのひとつは、湯沢市にある「塩沢宿・牧之通り」。江戸と越後を結ぶ宿場町(旅人に宿を提供する場所)として栄えた場所で、織物の産地として発展してきました。今も当時の宿場町の雰囲気や雪国特有の雁木の町並みなどが再現され、観光スポットとして人気があります。
そして、さらに歩みを進め・・・長岡市へ。
湯沢駅から電車で約1時間。
ここにもかつての雰囲気を残した町並みの旧三国街道があります。「醸造の町・摂田屋」と呼ばれ、日本酒、味噌、醤油などの醸造文化が栄えた町で、今も稼働している蔵が6件あり日本の発酵食文化に触れることが出来ます。
摂田屋の旧三国街道は少し道幅の狭い石畳の道で、醤油蔵の「越のむらさき」から日本酒蔵の「吉乃川」へと向かう道。雰囲気のある街道は撮影スポットとしておすすめ。そして、この町特有の醸造香も楽しむことが出来ます。独特の雰囲気のある黒壁は、麹菌で染まって黒っぽくなるのだとか。さらに先へ進むと巨大な清酒タンクがいくつも並び、先ほどとガラリと雰囲気が変わります。
摂田屋は町歩きしながら、日本の歴史と食文化を楽しめる場所。国の重要文化財に指定された建物もいくつもあり、巡る楽しみのある町です。新潟に訪れた際は、長岡まで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
1930年に建てられた蔵をリノベーションした店舗「LIS摂田屋」でも、日本の蔵造りの空間と日本の食文化を楽しめます。一緒に立ち寄りたいスポットです。