新潟県長岡市に「発酵・醸造の町」として人気の摂田屋という地区があります。長岡駅から電車で1駅の「宮内駅」で下車。徒歩約10分程にある町です。
日本の発酵文化を堪能できる町で、モダンアートにも触れることも出来る異色の組み合わせに注目が集まっています。
「秋山孝ポスター美術館長岡」は宮内駅より徒歩5分程。駅から醸造蔵が並ぶ場所までの間にあります。こちらの建物も他の醸造蔵と同様、古くに建てられたもので築85年。かつて日本の銀行として使用されていた蔵をリノベーション。日本に古くから残る歴史的建造物を大切に次の世代へと繋ぎ、新たな活用の場にしようと2009年にオープンしました。
2022年に秋山孝氏がご逝去されたことで、美術館を長岡市に寄贈。2023年7月にリニューアルオープンをしています。
日本を代表するイラストレーター・グラフィックデザイナー・イラストレーション研究家であった秋山孝氏は新潟県長岡市出身のデザイナー。多摩美術大学教授であり、ポスター制作を中心とする国際的に活躍したデザイナーで、数多くの国際賞も受賞。
秋山孝氏の作品はシンプルなイラストレーションで分かりやすく、明快な色彩、しなやかな線画が特徴です。
リニューアルオープンした現在は特別展として、秋山孝氏の晩年のポスター作品(2019〜2021)が展示されています。また、秋山氏は日本のバードカービング(野鳥彫刻)第一人者でもありました。鳥を愛し制作した様々な彫刻も同時展示されています。
世界的にも類のないポスターを中心とした美術館。日本らしい街並みと共に蔵の雰囲気を残した空間に共存するアートの世界をお楽しみ下さい。
秋山孝ポスター美術館長岡から醸造蔵が集まる場所に向かうと、最初に迎えてくれるのが「LOCAL IDENTITY STORE -LIS摂田屋-」です。1930年に建てられた蔵をリノベーションして、地域の価値や暮らしの提案をする店舗。LIS摂田屋では、新しい日本酒の楽しみ方や、新潟ならはの食品や雑貨などを揃えています。摂田屋の町歩きには立ち寄ってみたいお店です。